お父さんへ

お父さんへ

 


お久しぶりです。


あれからお元気にお過ごしですか?

 


私はあの後、アルバイトと住まいを転々とし、ようやく今年から●●●の●●として働いています。

まだまだ先行きの見えない不安はありますが、出会ってきた方々のおかげで、こうして気持ちも前向きに報告できるくらいのスタート位置に立てました。

 


これからは自分がすることを誇り、そしてその誇りを支えに、これから時間を共有していく人たちに、私が手を差し伸べたいと思ったときに手を差し伸べられるよう、力をつけるために働いて生きていきます。

 


以前会って二人になったとき、お父さんとの会話のなかで、「彼氏はいないの?」と聞かれ、私が「私なんかにできないよ」と返したことがありましたよね?

その後見送りの車の中で、「僕は愛しているから」と、そのようなことを言ってくれたと、私は記憶しています。 

そして、お父さんは、人は誰といても孤独だとも言っていました。

お父さんの言うとおり、人はずっと孤独です。そして寂しい。誰かの愛を感じてからは、もっともっと孤独です。お母さんの寂しさは、お母さんとしてではなく、●●ちゃんとして見ていられたら良かったのかもしれないと思います。お母さんは好きですが、●●ちゃんのことは好きではなかったので。

 


あれから、色々な方と出会い、私を愛してくれる人を確かに見つけました。私の不安定による関係のアンバランスさが原因で大抵上手くいかなくなるのですが。

そうやってうまくいかなくても、ひとりでも、どんなに孤独を感じても、お父さんの愛しているという言葉が私に希望を与えてくれていました。最後までお父さんとして接してくれてありがとう。


誰かと別れるとき、いつも「愛されたことがないんだろうなって思ってた。」と言われます。最近人と別れだことをきっかけに、愛される基準や真意を探るのはやめて、ただ相手がしてくれたこと、その事実を愛としてみることにしました。

そう考えると、私はずっと愛されてきていました。


読んでくれてありがとう。

愛しています。

 

●●●ちゃんとお元気でお過ごしください。